大宮部屋ブログ

VR大好き大宮部屋です

「アスタリスクの花言葉」をプレイした感想(ネタバレなし)

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全クリ後、解散前の記念撮影
大宮部屋の大宮です。お世話になっております。
時は2019年9月16日。フレンドののぞみさん(kanata_nozomiさん)のツイートからコトは始まります。
「いつの間にかアスタリスク花言葉をみんなプレイしてしまっていて、出遅れた」旨のツイートに、私は即座に「一緒に行きましょう」とリプライしたのでした。

ヨツミフレームさんの作品については、各々感じ方の違うところもあって異論もあろうかと思いますが、私は
「バーチャルの捉え方(あるいは、世界の捉え方)を鑑賞者にとてもよく解らせてくれる」
「バーチャル空間の強みを生かして、ユーモアと驚きをもって鑑賞者に伝えてくれる」
という点に惹かれていました。

せっかくこれほどにVR空間での営みが発達した今の時代、少なくとも自分にとっては積極的に享受したいものです。
自分の健康、自分のVR環境と時間、プラットフォーム側の都合、ヨツミフレームさんの都合、どれか一つでも欠ければ作品を楽しめなくなってしまう。やるなら今のうち。

しかし、ヨツミフレームさん自身のアナウンスや公開直後にプレイした人々の感想はそれを躊躇させるものでした。
「謎解きの難易度がとても高く、時間がかかり、ソロプレイではほぼ無理」
これはかなり腰を据えてかからないと厳しいです。そして腰を据えようと考えている間に時間は刻々と過ぎていきました。

ネガティブな感想を発信する人もいたのですけど、それは肌に合う合わないの問題なので特に気にならず。自分にはきっと肌に合うだろうという確信がありました。

のぞみさんのツイートに即反応できたのは、クリアを目指す気がある友人達が集まってチームさえ組めれば、腰を据えて取りかかる覚悟が既に出来ていたからです。
そして、のぞみさんの(当時の)パートナーといえばNakaさん(NakaYoshikawaさん)です。
Nakaさんは私にとっても友人です。あの人の凄いところは、自分が回していくぞと決めた組織の運営にとても長けていること。
Nakaさんはまたヨツミフレームさんの熱烈なファンで、なおかつ「アスタリスク」未クリアとくれば、当然ながら打算が働きます。
Nakaさんもきっとのぞみさんのツイートに反応するだろう。そしてあわよくば、チームを仕切ってもらおう……

果たしてその打算通り、その日のうちにNakaさんもまた腰を上げ、チーム入りの志願者(ショウジさん、寝る前さん、lcamuさん)も集まり、なんとありがたいことにガイド役を申し出てくれたsenさんも現れ、6人の挑戦者+ガイド1名というパーティーが出来上がりました。
週末には攻略・連絡用のDiscordチャンネルも立ち上がりました。

攻略にあたって私の中では以下のような指針を立てていました。

・とにかく「楽しむ」
・面倒そうな場面に当たった時は、止まらずに自分が手を動かす
・疲れが見えてきた場合はキリが悪くてもサスペンデッドにする
・だめそうな時にはsenさんにヒントを仰ぐ
・本当にだめそうならカンニングしてでも進む

作品を鑑賞して気づきを得たり情動を動かされたりするのは、それが楽しいからです。
まずは正面から解いて、謎解き自体を楽しもうと試みる。
解けずに停滞して思考ループに陥ったり止まってしまったら楽しくないのでヒントをお願いする。
しんどくならない限りは、やれることは面倒がらずにやる。
体調不良に陥ると楽しいことが楽しく感じなくなってしまうので、時間で切って楽しさをキープする。
謎解きそのものは作品の中核ではないはずなので、どうしても無理で頓挫して放置してしまうぐらいならカンニングを選ぶ。

こういう方針を明確に他メンバーに語ったわけではないのですが、おおむね皆さん同じような気持ちで取り組んでいたようで、本当にうまいこといったチームだったなと振り返って思います。
VRChatそのものや、周辺技術に対する取り組みでも応用できるような心構えなんじゃないかと思います。

結果としては、4時間+30分+4時間+4時間+2時間のおよそ4.5回・14時間半。かなり歯ごたえのあるボリュームの作品を、7人全員の活躍によって見事に消化しきった充実の時間になりました。
ゆっくり無理なく進めるというNakaさん主導の指針がうまく生き、途中で台風19号による中断などもありながら、見事に完遂できました。
私は「こうしてみればいいかもしれないけど空振りかもしれないし、面倒だよね」という場面でフットワーク軽く動くという役割で貢献できたと思います。

senさんが出してくれるヒントも決定的な感じではなく、我々が面白いまま過ごせるような絶妙のラインで、感謝の念が絶えません。
ヒントもらったのは5回ぐらいだったでしょうか。偶然突破が1回、力押しでなぜか突破したのが1回とあったものの、senさんが「ここは無理ゲーです」と宣言していたステージをノーヒントで突破できたのは我々パーティーになかなかの充足感と自信を与えてくれました。

本編を先へ進むのに付随して見られる作品や、クリア後に得られる作品も本当に素晴らしかったのですが、私にとっては「地区大会優勝目指して練習する部活」のようなこの空気がとても心地よく、なかなかに得がたい体験だったと思っています。
いやほんと、皆様ありがとうございます。

残念ながら私は感動して涙を流すという脳味噌の回路が加齢で死んでいるので泣いたりはできなかったのですけど、感動して泣いたという人の気持ちは分かります。
それよりも私は、こんなアウトプットが出来るヨツミさんの技術力と細かく粘り強い努力に対して本当に頭が下がるというか、感心してしまって「すごいなあ、すごいなあ」という気持ちにずっと支配されていました。

他のクリア済みの人たちが言うように、安易に人にはお勧めできません。ただ、私たち同様にチームを組んで腰を据えてやってみようかという条件が整うのなら、14時間半かけて摂取するに値するコンテンツだと思います。

万人受けするかどうかは……そもそも万人に受ける作品というものは存在しないのでなんとも言いようがないです。ヨツミフレームさんの他作品を楽しんで見られた人になら受けるのは間違いないでしょう。

具体的な内容を踏まえた感想は、ネタバレ禁止の決まりに則りここには書きません。
記事ごとにパスワードを要求して限定公開できる仕組みを調べられて、なおかつ自分の中で考えがまとまれば何ヶ月か後に書くかもしれないです。


※追記
クリア者だけが読めるネタバレ入りの感想を書きましたのでここに書き足しておきます。
https://twitter.com/OmiyaAlice/status/1220356357238358017